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カビ問題への対策方法やカビ対策におすすめのデシカント空調について解説

一般的に、カビの発生要因は、水分、酸素、栄養、温度だといわれています。
カビ問題を解決するためには、原因の特定と根本的な対策が必要です。
本記事では、カビの発生要因や対策などを解説します。
とくに効果的なカビ対策としてデシカント空調についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
カビが発生する要因
カビ発生の主な原因としては、以下の5つが挙げられます。
- 建物の立地や構造
- 空調による結露
- 適切な換気が行われていない
- 水回りの問題
- クリーニング不足
建物の立地や構造
建物の立地条件や構造設計は、カビの発生に大きく影響する要因の1つです。たとえば、日当たりが悪く湿気がこもりやすい場所や、地面に近い1階・地下などは、カビの温床になりやすい傾向があります。
また、断熱性能が不十分な建物では、外気温と室温の差により結露が発生します。この結露は、壁面や天井内部にカビが広がる原因になるため注意が必要です。
空調による結露
エアコンなどの空調機器を使用することで発生する結露もカビの一因です。とくに冷房運転中は、室内外の温度差によって窓や壁、天井などに水滴が付着します。この水分がそのまま放置されると、カビの繁殖に必要な水分供給源となり、目に見えない内部でのカビ繁殖が進行してしまいます。
ダクト内部や空調機器の裏側など、清掃が困難な箇所ではカビが繁殖しやすい点にも要注意です。こうしたカビは、悪臭や空気汚染の原因にもなります。
適切な換気が行われていない
適切な換気が行われていないことで、空気中の湿気やカビ胞子が室内に留まり、カビ発生リスクを高める大きな要因となります。とくにトイレ・浴室・厨房・食品売場など、湿気や水蒸気が発生しやすい場所では、適切な換気が行われていないとすぐに湿度が上昇し、カビの温床になります。
水回りの問題
キッチン・洗面所・トイレ・浴室などの水回りは、常に湿気が発生しやすい環境です。配管からの水漏れや排水口の詰まりといったトラブルがあると、局所的な高湿度が発生し、カビが繁殖するリスクがあります。
また、洗濯物の室内干しによっても、空間の湿度が一気に上昇し、窓や壁などに結露を生じさせることがあります。これらの水分がしみ込んだ建材にカビが根を張ると、簡単な清掃では除去できなくなるため注意が必要です。
クリーニング不足
日常的な清掃が不十分な場合も、カビの発生を助長します。とくに飲食店やスーパーなどの商業施設では、天井・壁面・棚の裏など、手が届きにくい箇所の汚れやホコリが放置されやすく、そこに湿気が加わるとカビが定着しやすくなってしまうでしょう。
また、カビは一度発生すると胞子を空気中に放出するため、目に見えないレベルで室内全体に広がります。これにより、連鎖的に繁殖が進行するのもカビの特徴です。
カビ問題への対策方法
カビの発生を防ぐには、原因の特定と根本的な対策の実施が必要です。ここでは、店舗や施設などで取り入れられる主なカビ問題への対策方法として、以下の5つを紹介します。
- 適切な換気
- 室内の除湿
- 結露対策
- 徹底した清掃
- 防カビ塗装
適切な換気
カビの予防において基本となるのが、空気の流れを作ることです。このため、適切な換気が重要となります。
ドラッグストアやスーパーケットなど、チルド商品を扱う店舗では、日中、人がいる営業時間は法定換気量を担保し、営業時間外の夜間は外気の温度が下がり湿度が高くなるため、湿度の侵入を防止するために換気を止めるのも一つの手です。デシカント空調を活用すれば、営業時間中も換気を止めている夜間でも湿度を下げることが可能です。
室内の除湿
湿度を60%以下に保つことで、カビの発生リスクは大幅に低減します。梅雨時や冬季は特に室内の湿気がこもりやすいため、除湿器や除湿機能付き空調機の活用が有効です。
近年では、デシカント方式の除湿機など、効率的に除湿できる製品も登場しています。
結露対策
結露は、カビ発生の直接的な原因となるため、断熱材の強化や窓の二重サッシ化、結露防止フィルムの貼付などの対策が有効です。また、室内外の温度差をなるべく小さくするため、空調の設定温度を工夫することも効果があります。
徹底した清掃
カビ対策では、日常的な清掃がもっとも基本的かつ効果的です。表面の汚れやホコリはカビの栄養源となるため、天井や換気扇、エアコンフィルターなども含めて定期的な清掃を行いましょう。
防カビ塗装
すでに実施されている店舗が多いでしょうが、壁面や天井などに防カビ効果のある塗料やコーティング剤を使用することで、カビの発生を抑制することができます。とくに湿気がこもりやすい場所では、内装リフォームの際に防カビ加工を施すことで、長期間にわたって清潔な状態を保ちやすくなるでしょう。
カビ対策におすすめのデシカント空調とは
カビ対策を本格的に行いたい場合に、効果的な手段の1つがデシカント空調の導入です。デシカント空調とは、乾燥剤(デシカント)を使って空気中の湿気を吸着・除去する空調システムで、入ってくる空気に含まれる水分をデシカントローターで摂り切れるだけ取る仕組みのため、過冷却式除湿機では対応しきれないような低湿度まで下げることができます。
とくに、結露や湿気が原因となるカビの発生を防ぎたい環境では、デシカント空調は高い効果を発揮します。たとえば、スーパーや飲食店など、商品や厨房機器のある環境では、湿度を除去する手段として過冷却式よりもデシカント空調が優位です。
デシカント空調の効果
まず、デシカント空調の大きな効果として、結露、カビの発生を根本から抑制できる点が挙げられます。乾燥剤(デシカント)を通じて空気中の水分を吸着し、湿気を物理的に除去する仕組みにより、低湿度まで下げることが可能です。壁や天井、設備の裏側などに発生しやすい結露を防止し、カビの原因を断つことができます。
また、デシカント空調は、入ってくる空気に含まれる水分をデシカントローターで摂り切れるだけ取る仕組みとなっており、湿度を独立して調整できます。
まとめ
本記事では、カビの発生原因や対策などについて解説しました。カビは、室内の湿度や結露などによって発生します。対策には適切な換気や防カビ塗装などが挙げられますが、デシカント空調による除湿・結露対策がとくに効果的です。
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